株価の下落が続いており、個人投資家の多くが影響を受けています。
何を隠そう、私の保有する株式についても影響を受けています。
個人の限界
そして、株価の下落、あるいは上昇も同じだと思いますが、これらはなんだかんだで大きな金額を動かしている人達の行動の影響を受けます。
それが誰なのかは完全にはわからなくても、いわゆる機関投資家と呼ばれている人たちの影響はどうしても大きいです。
それは当然の話で、例えばの話、株式市場の全体100のうち、70を持っている人の行動と残り30を持っている人の行動の、どちらの行動が全体に影響を与えやすいかと言えば間違いなく前者で、株式市場で言えばそれは機関投資家なのです。
株で儲けているのは機関投資家で、個人のほとんどは負ける、という一見極端に思える主張もありますが、それもまた個人投資家が機関投資家の行動に左右されるということでしょう。
大きな海を泳ぐくじらがたてる水流には、小さなイワシは抗えない、そんな感じでしょうか。
そしてそんな機関投資家は、システム、AIを使用していることも多く、そこにはある条件を満たせばある行動を自動的に行なうようなプログラムが組まれていると言います。
人間は非合理な生き物ですから、損失が拡大する局面でも反転することを願ってなかなか損切りできないものを、機会の力を使って強制的に損失の拡大を防ぐ、というような仕組みです。
当然、そんな機関投資家が損切りの行動を起こせば株価は一気に下落するでしょうし、それに個人投資家が巻き込まれるということも起こりやすくなります。
もっと言うなら、それらの機関投資家の動きに個人投資家が巻き込まれないというのは、ほぼあり得ないことで、確かに機関投資家が株式市場でのかなり影響力のある役割を担っていて、個人投資家はそれに比べれば小さい小さい存在です。
機関投資家がつくりだす大きな水流に翻弄されながら、なんとかしてその水流から受けるダメージを最小限にして生き残っていくしかありません。
ここ最近、急に株式投資を始めた人たちで、そういう大きな水流、個人投資家ではほぼ抗えない水流があることを理解している人がどれくらいいるのだろうかと思うことがあります。
そういう水流があるから個人投資家は機関投資家の餌になってしまうとか、投資では個人投資家は勝てないということを言いたいのではありません。
なぜならば、個人投資家も勝てる可能性があることは歴史であったり過去からの株価チャートを見れば明らかだからです。
ただし、機関投資家の創り出す大水流に無理に抗おうとしたり、逆にそこでブーストをかけたりしようとすると、勝てる可能性は確かに低くなってしまうかもしれません。
大水流があることは理解したうえで、その流れに翻弄されるというよりかは身を任せて、なるべく長い間その流れに乗り続ける、ということが大切になるのであって、それが長期投資目線が大切だと言われているゆえんであるとも思います。
ちっぽけな個人投資家が自ら流れを作り出すことは非常に難しいです。
退場した個人
かつては書籍を出していたような、一世を風靡したデイトレーダーと呼ばれる人たちも、多くがいつの間にか表舞台から姿を消してしまいました。
それは恐らく、どうしても短期目線で、なるべく早く泳ぐことを意識してしまった結果、結局大水流にあらがう体力が続かずに溺れてしまうのにも似ているともいます。
早く泳ごうとするのではなく、とにかく長い時間水面に浮いておく、水流によっては変なところに流される可能性がありますが、それでもとにかく浮いておく、そうすれば長期的には水面に浮いているいろいろなものを入手しながら生き続けることができる、ということかもしれません。
ルールを決めて、牛耳っているのが機関投資家なのだとしたら、そこと変に戦おうとはせずに、流れに身を任せる、それが今混乱している株式市場だけではなく、今後も生き残っていくための秘訣なのかもしれないですね。


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