手取り15万円論争



手取り15万円で普通に生活できるか?ということが少し話題になっています。

 

私なら、普通をどう定義するか次第ではあるが、できるかできないかの答えであればできる、と思います。

 

それは、毎日朝6時前に起きる日をずっと続けることはできると思うか、という問いに対してと同じであって、あくまでも可能性の問題であれば、できないことはない、と思うからです。




普通とは何か


 


しかしながら、やはりそもそも、では普通とは何かということに突き当たるかなという気はします。

 

手取りでという条件がありますので、社会人でなにかしら働いてお金を稼いでいる、そして恐らくはその手取り額はすべて自由に使用用途を決められるということだと思います。

 

借金があるのかどうかは分かりませんが、仮にないとしましょう。

 

また生活基盤を整えるための初期投資ができるだけの貯金はあるものと考えましょう。

 

住環境については都内であっても、場所や部屋の大きさを注意深く選べば月に5万円以内で住むことも可能です。

 

電気水道光熱費を月に1万円としても、そうなると月に9万円は手元に残ります。

 

そこから衣食の費用をメインに拠出するとしても、よほどの贅沢をしなければ十分暮らしていけると思いますし、スマホを持つこともできるでしょうし、何なら貯金に回すことももできると思います。

 

実際に私の周りでも、一人暮らしでアルバイトをメインに生計を立てている人はいますし、できるか、できないかという点においてはできるのは間違いないと思いますので、できない、という人は努力が足りないと思ってしまいます。

 




できる、か、したい、か




しかし、それをずっとやり続けたいか、あるいはそもそも持続可能か、と問われると、そうしたいとは思わないと答えるだろうと思います。

 

あくまでも、やむなくそうせざるを得ないのであれば、やるだろうし、結果としてはできることではあると思うが、それで満足、それで幸せ、という風には思わない、ということです。

 

そしてそもそも、今からずっとその月に手取り15万円生活が続くとしたら、それは嫌だと思っているとすら言えるかもしれません。

 

ある時点を取り出してその条件であれば別に構いませんが、それが未来永劫ずっと続くということであれば我慢できないということです。

 

実際のところ、私の場合、ほぼ家賃と教育費だけでも、1か月間で生活費を15万円以上使っていますが、もちろん通勤時間や子どもの生活環境などいろいろと考えてはいますが、別に特段の贅沢をしているわけではなく、お財布と生活環境のバランスを取りながらそうしている、ということに他なりません。

 

セミリタイアをした後、配当所得などで月に15万円自由に使えるお金があればかなり楽ではないかと思うのは正直なところですが、それでも別に軽く働いていくらか稼いだうえでの追加の15万円ということになると思いますので、結局のところは25万円くらいを生活費として考えると思いますので、それは私が月に15万円では自分が思う普通の生活はできないと思っているからなのだろうと思いますし、なによりも積み上げた資産があるからこその安心感というのも間違いなく心理的に働いていると思います。

 

恐らくは私以外の多くの人も、可能であれば月の手取りは15万円よりももっと多くあってほしいと思うだろうと思いますし、多ければ多いほどうれしいと思うのではないでしょうか。

 

しかしながら、普通という言葉を、生きていくための最低限は確保された上で少しくらいは余裕があると定義すれば、月に15万円でも生きていくことは可能ですし、月に30万円あれば結婚生活も送ることができると思いますし、子育てだって可能だと思います。




議論の前提



 

ただし、その場合でも、前提はあくまでも今の日本の経済環境においては、という但し書きがつくと思います。

 

この議論の中で、まじめに働いてさえいれば月に15万円以上を稼げる世の中が普通であるべきだという主張はなされており、私もそれにはうなづけるのですが、その主張が見落としているかもしれないと思うのは、月に手取りが20万円が当たり前の世の中になれば、それに応じて物価は上がるだろうということです。

 

実際に、月の手取りが30万円であっても暮らしていくのには困る社会は存在していますし、たとえ日本社会においても、手取りが増えればその増額分は未来永劫貯蓄に回せるとも言えないということです。

 

とはいえ、やはり手取りが増えるに越したことはありませんし、少なくとも今余裕があれば将来のための貯蓄に回せると思いますので、15万円で十分だから我慢しろ、という主張を聞いて、そのままうなづくことは難しいです。

 

どちらかというと手取りを上げてくれ、というほうに賛同しますかね。



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