コンサル業も不況らしい



大手の外資系コンサルティング会社が従業員の昇進タイミングを半年ほど遅らせるという発表をたと報じられています。

 

昇進するということは給与が上がるということで、外資系であれば成果給もあるでしょうから、昇進によって固定給が一気に上がるということではないかもしれませんが、それでも費用が増えることは増えますので、それを避ける目的なのでしょう。




不景気ですね


 


世界的に経済の先行き不透明感が強まる中で、大手のコンサルティング会社という、能力もあって給与も高い人たちの集団であっても、サービスを提供することの不確実性が高まっているということでしょう。

 

そしてそれは恐らく、同社の株価の動きを見ても、最近はずっとそのような状態が続いていたのではないかということも連想させます。

 

ということは、これまでの顧客であった企業がコンサルティングサービスを提供しなくなっていることなのではないかと思いますが、その顧客の業績も恐らく悪くなっているはずで、その課題解決のためにコンサルティングサービスを活用しようとする企業はそんなにないのかなということでしょうか。

 

あるいはこれもただの想像ですが、知る限り、欧米企業は社内リソースを少なくしてその分特定業務に集中しつつ、自社で賄えない業務は積極的に外部に委託、つまりコンサルティング会社に依頼するということをやって業務効率化を図っているイメージがありますが、その業務そのものの発注が少なくなっているということなのかもしれません。

 

そのような依頼は攻める姿勢の時には積極的に活用されるものであって、守りが必要な時は自社だけでということかもしれないと考えています。

 

いずれにせよ、コンサルティングサービスというのは、本来は付加価値の塊ともいえるような類のサービスだと思いますが、そのサービスが利用されなくなっているというのは本当に世界的に景況感が悪化しているのでしょう。




コンサルタントは優秀


 


もちろん中には、コンサルティングサービスなんてのは役に立たないと思っている人はいるでしょうし、机上の空論を振りかざしているというように考えている人もいるとは思いますが、実際にはインプット情報を正確に与えてあげれば馬車馬のように働いて資料アウトプットを出してくれる優秀な集団だと思います。

 

時には会社としては決断しにくいようなことを、コンサルティング会社を使って提案をもらうような形にして、コンサルティング会社が言っているからという理由で会社としての意思決定につなげるなんて言う話も聞いたことがあります。

 

結局のところ意思決定というのはそれが正しいのか、正しくないのかは分からないようなことを、ある種の覚悟をもって判断をするということでしかないと思いますし、コンサルティング会社が言っているから、という理由で意思決定をするということは正しくはないと思いますが、参考意見として活用するということはアリだと思います。

 

ですので、仮にコンサルティング会社の提案に沿った意思決定をすることがなくても、それはコンサルティング会社の提案が価値のないものであったのではなく、それも踏まえた上でしかし会社としてはこういう意思決定をしようということを判断したということであって、会社としての姿勢を明確にするためにも役には立ったのではないかという気はします。

 

仮に本当にコンサルティング会社が訳の分からない提案をしてきたということであれば、それは恐らくインプットの段階で正しく情報や状況を与えられていない、ということに尽きると思います。

 

ある特定部署がコンサルティング会社に依頼して、それを他部署も含めて提案を受けるということをすると、そもそもその特定部署の持っている情報が限定的であることも手伝って、不十分なインプットが起こりがちで、結果として他部署から見れば、提案も不十分に思えるものがでてくるということはあると思います。

 

個人的な経験から言えば、コンサルティング会社の人たちは頭がいい分、論理的に考えますから、論理の破綻がなければそれは正しい、という思考回路になりがちだというのはあると思います。

 

しかし実際の人間というのはいつも論理的な行動をするだけの生き物ではないですから、理屈ではない部分が影響してしまうことは彼らには予測しにくい、あるいはそのような不確実なものを提案としては出しにくい、というのはあるのではないかと思っています。

 

いわゆる、勘、といったものとは対極の世界で働いているのが彼らだと思います。

 

いずれにせよ、金銭的な価値は高く評価されているサービスでさえも苦しい状況に置かれているということは確かでしょうから、なかなかしんどい経済環境はもうしばらく続いていくのでしょうね。

 


にほんブログ村 サラリーマン日記ブログへ  にほんブログ村 ライフスタイルブログ セミリタイア生活へ

1 件のコメント: