老後に必要なお金は?




老後2,000万円問題というのが少し前に話題になりました。

 

今では、いやあの試算はあくまでも特殊なモデルケースによるものであって、実はそんなに必要ではないんだという議論もあれば、実は今後物価上昇が続くということを前提にすると2,000万円でも足りなくなる可能性があるという議論まで、結局何が正解なのかよくわからない状況になっています。

 

いや、そもそも正解なんてないのかもしれません。




2,000万円では足りない?


 


しかし、これまでは結構前者の議論によって不安を解消させようとするような論調が強かったのになと思うのですが、最近になって、やはり2,000万円では足りない可能性があるのではないか、という後者の論調が強まっている気がします。

 

それに合わせて、体が元気なうちは働いて収入を得ましょうとか、それで年金受給の開始時期を遅らせれば受領額を減らさなくてもいいですよとか、そちらの不安解消に向けた主張を目にするようになってきています。

 

円安、物価高、さらにはグローバルでの経済の停滞、それらの状況を受けて、もしかすると2,000万円では足りないという論調が出てきているのではないかと思っています。

 

それくらい劇的な環境変化が起きているということも言えるかもしれませんし、さらに言えば、将来にどう環境が変わるのかを予測するのは難しいということなのかもしれません。

 

定年退職をすればもう働かなくてもいいと思っていた人がやっぱり働かないといけないとなった場合、やはり気分はちょっと落ち込むのではないかなと思います。

 

フルマラソンをしていて、40km地点に来たタイミングで、ごめんなさい、あと10km走ってくださいと言われるようなもので、ガクッと来るのはよくわかります。

 

年齢が若ければ、長期目線で投資をしながら資産を増やす、インフレ対策をするということもできるでしょうが、定年退職間近の年齢だと、インフレ対策の投資をすることもできなくはないですが、そこからいきなり資産を増やすのはなかなか難しいでしょうし、その一方で当座の費用は支出していかなければならないという状況になりますからね。

 

正直、今更どうすればいいんだとなってしまうかもしれませんが、足りるものは足りるし、足りないものは足りないのですから、何とかするしかないというのが答えです。

 

よほど働くことそのものが嫌だというのでは無ければ、アルバイトでも何でもいいので働いてみればいいじゃないかというのが率直な私の意見です。

 

重労働をする必要はありませんが、適度に体を動かすことは健康管理にもなりますし、また頭を働かす、あるいは他人とコミュニケーションをとるということも健康管理には欠かせません。

 

さらにそこにお金をもらえるのであれば、多少は生活の足しにもなります。




しかしながら



 

しかしながら大事なこともありまして、私が想定しているのはある程度は資産を持った状態で定年退職をした人に対して思っていることです。

 

あくまでも、多少稼ぐことで生活の安定や、精神的な安心感が得られるのであればそうするのがいいのではないかという主張であって、定年退職をすると本当にお金がかつかつになりますという人については私の主張は的外れのものになるでしょう。

 

単純計算で時給1,000円のアルバイトとして、日に7時間、週に5日間、月を4週間とすれば、140,000円の月収で、手取りも100,000円は超えてきます。

 

はっきり言って、単身であればそれで暮らしていくことは十分に可能です。

 

夫婦であっても、それぞれそうやって稼げば、暮らしていくことは十分可能だと思います。

 

しかし、それだけの労働を本当にずっと続けられますかというと、それは続けられない可能性も出てくるのではないか、その持続可能性は弱点になるのではないかと思います。

 

もしもそこに資産が2,000万円あるという状態であれば、これはもう浪費や贅沢をしすぎなければ十分に生活していけると思いますが、資産がありませんという状態では持続可能性の問題に直面します。

 

なんなら資産1,000万円でも大丈夫かもしれませんが、いずれにせよ、すごく当たり前ですが、定年退職後にストックとフローの両方を持っておくことは大切です。

 

必要以上に将来を怖がってストックの形成に目を向けることで、今の楽しみを犠牲にすることはもったいないと思いますが、なるべく若いうちからお金のことをしっかり考えておくことは大切だと思いますし、そういう教育はきちんと家庭なり社会なりでした方がいいのは間違いないと思います。

 

マクロ環境は変わるのは個人ではどうしようもありませんが、ある程度の変化があっても耐えることのできる状態を作っておくことは非常に大切ですね。

 


 

 


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