大手企業の人員削減






大手化学会社が大きな損失を出し、会社も危機的な状況であると、人員削減を含むリストラ策を行なうことを発表しました。

 

こういう話が出てくると、まずは経営者が責任を取るべきで、労働者にその責任を押し付けるべきではないということが言われます。

 

倫理的にはその主張は正しいと思うのですが、経営者や管理職はいわば株主に運営を任されている会社側の人間で、労働者はその会社に雇われている人間だと言えますから、会社を生き残らせるために労働者をきるということ自体は全くもっておかしいことでもありません。

 

究極的に言えば、株主としては自分たちの利益を守って欲しいのであって、労働者はまったくきらないけれども株価の成長もなければ配当もない会社の株と、労働者を切ることはあるけど株価の成長や配当はある会社の株であれば、後者の株式を保有したいと思うはずです。

 

今回、大きな損失を出したことで、この企業の株価は下がりますので、それを何とかして株価を戻してほしい、成長させて欲しいというのが株主の一番の関心事のはずで、その手段はあまり問わないということだと思います。

 

もちろん、株主としても、そうやって労働者に冷たい態度を取りすぎる会社が、中長期的に社会から愛されるのかどうかを考えた結果、その会社の株は持たないという判断をすることはできますし、あると思いますし、会社側の人間も責任を取ってやめろ、代われという主張をすることはあります。

 

会社側の人間は自分たちは会社の運営を任されているのだから、その円滑な運営のためにできることはまずやりますという態度になりますが、株主からしたら、いやいやそもそもあなたたちに運営を任していたから会社の経営が悪くなったのであればあなたたちも代わってほしい、と思うのは自然なことです。

 

当然、会社側の人の給与などにも影響は出ると思いますので、そういう意味ではある種の責任を取っているということでもあるのでしょうけれども、首をきるというのに比べれば甘い処遇であると言えるとは思います。




理想は雇用確保


 


理想を言えば、全体での給与削減は避けられないでしょうけれども、その上でなるべく雇用は確保しつつ、経営再建をめざしていくという形を取れればいいのだと思います。

 

それに納得ができないというのであればやめていただいても結構ということで、その代わりに一時的にその待遇になっても中長期的に会社のためになって働きたいと思う人を残しつつ、会社もそういう人には最大限の謝意を示したうえで、V字回復を目指すというのが美しいストーリーではあります。

 

小説なんかだとそういう筋書きになりそうです。

 

その一方で、恐らく現実の話としては、これを機にこれまで課題であったいびつな社員の人口ピラミッドの修正や、年功序列の影響で給与は高いがパフォーマンスは低い社員を一掃してしまおう、というこれまでにあった課題を一気に解決してしまおうという経営者側の思惑もあるのではないかと思います。

 

痛みを共有し合いながらもなんとかチーム一丸で苦難を乗り越えよう、ということではなく、この際、膿を出し切ろうというように動きたいというのも背景にはあるのではないでしょうか。

 

私も会社でも同じような動きは過去にもありましたし、今後もあるのではないかと考えています。

 

その方が結果的には筋肉質は組織体系になるかもしれませんので、これも今の時点で会社としては一概にダメとは言えない方策ではあります。




心の余裕が大切


 


ただ、実際にその人減らしの影響を受けてしまう人にとっては危機的状況であることは間違いありません。

 

大企業に入社して、年功序列、終身雇用で安泰だと思っていたのに、ある日突然そうではないという現実をつきつけられるわけですから。

 

ある程度資産形成をしてきている人であれば、首をきられてもすぐに生活が立ち行かなくなるわけではないという余裕を持てるかもしれませんし、もしかしたらそういう人ほど心理的な余裕から希望退職にも手を挙げないということが起こるのかもしれません。

 

余裕がなければ、このまま会社にいても立ちいかない、転職するなら早く始めた方がいい、であればさっさと希望退職制度に手を挙げてしまおうと、拙速に動いてしまうこともあるかもしれません。

 

そして、えてしてそういう人ほど次の転職先探しに苦労してしまい、あの時に応募しなければよかったと後悔するという悪循環になるのかもしれません。

 

余裕がない、パニックの状況になると、どうしても冷静な判断が難しくなることもありますから、ある程度冷静にいられるように心理的な余裕を持つ、すなわち、経済的な貯えをある程度持っておく、ということは効果的なのかもしれません。

 

人生においてお金は全てではありませんが、今の社会ではお金が大切なのもまた真実だと思います。

 

 

 

 


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