インフレと日本経済


 

 


 

デフレの申し子とも目されていた牛丼の値段が並盛でもまた値上げ基調にあり、まだ500円ワンコインでは食べれますが、感覚的にはこの10数年で2倍くらいになったような気がします。

為替が円安に振れていることで原材料費や物流費の高騰、人件費も高騰、と企業努力だけではどうしようもないところまで来ているのでしょう。

お財布にやさしく、安く食べられるのはいち消費者としてはありがたいですが、企業が儲けられなくなって、ビジネスの持続性が失われてしまえば元も子もありません。

ただ、今回の値上げによって企業がより儲けられるようになったのではなく、同じ利益水準を出すために値上げせざるを得なかっただけでしょうから、従業員の人に還元される利益額が増えたわけではなく、結果として従業員の人のお給料も上がらないのではないでしょうか。

そうなると、その従業員の方が消費に回すお金も増えないということですし、お給料は変わらないのに物価は上がる、ということが起きてしまっているわけです。 

仕方がない側面があるとはいえ、多くの人にとっては生活が苦しくなるというのはその通りですし、状況としてはあまりよくないというのが正直なところでしょう。



セミリタイアしていたら



もしも自分がセミリタイアをしていたとして、それで外食で牛丼を食べに行くのかどうかは分かりませんが、この物価上昇以上の資産増を達成できていない可能性もあるかもしれないと思いますので、生活は苦しくなったと感じるのではないかと想像します。

実際のところ、株式投資をしている人であれば、この数年間での資産増は感じられていると思いますので、もしかしたらそこまで痛手ではないのかもしれませんが、配当額はそんなに増えていないという印象ですので、手持ちの現金という意味では影響がやはりあるのかな、と思っています。 

資産がいくらあったとしても、なんだかんだで現金というか流動資産にどれくらい余裕を感じられるかというのが心の安定にもつながるのではないかと考えます。 

会社員をしていて、多額の借金やローンを抱えていなければ、定期的に現金が懐に入ってくるわけですから、やはり会社員は安定していると言えるのではないかと思います。 



将来への不安



それでも、牛丼の事例にあるように、懐に入ってくる現金の額は増えない中で、消費に回る現金が増えてしまうという感覚は、将来への不安を抱かせてしまうでしょう。 

政府や経済団体はお給料を増やすために頑張りますとは言うものの、そんな簡単なものではないのは理解できます。

最近では、海外で働いた方が、生活費も確かにかかるが、懐に入ってくる額が日本と比べてさらに多いので、収入と支出のバランスで言えば海外で働く方が余裕が持てる、だから海外で働ける人は海外で働こう、というような風潮も感じます。

ビザの問題や語学の問題もありますので、誰でも彼でも簡単に海外で働くことはできないとは思いますが、能力があって海外で働くことができる人はその機会をなるべく活かす、という流れは今後も続くかもしれません。

東南アジアの人が日本に出稼ぎに来るのもまた、日本で働いた方が現地で働くよりもお金が稼げるからという理由でしょうし、それが日本人が日本国外にでるというように変わるだけの事とも言えます。 

日本国内での人材の空洞化が起きなければいいなとは思いますが、そうも言ってられないかもしれません。



日本のポテンシャル



とはいえ、日本は今も変わらず安全・安心な国ですし、物価も海外先進国に比べればまだまだ安いです。 

日本を訪れる海外からの旅行客がその安さ、さらに言えば品質が高いのに安い、という点に魅力を感じるということもこれを証明しています。

そうやって海外からの旅行客が、日本国内での消費を活性化させてくれる可能性があるというのは、日本経済にとってはいいことですし、これを一時のブームで終わらすのではなく、しっかりと日本のファンになってもらって、リピーターになってもらえるように、海外からの旅行客にとっても快適な旅行環境をつくるというのも大切である気がします。

まあ、渋谷駅とか横浜駅とか、日本人の私でも構内のことが良く分かりませんから、海外の方はいかほどか、なんて思うことがありますので、そういうところを少し整備していく、というのもまずはアリなのではないかと思っています。

やはり、欧米の人から見て日本という国は物理的に遠いですから、そう頻繁には訪問できないと思いますが、ファンになってもらって、数年に一度でも訪問してくれるようになるとありがたいなと思いますし、訪問したいと思ってくれるような取り組みは必要なのだろうと思います。

草の根的には、ちょっとした道案内なんかでもいいと思います。


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