マウントを取れば勝ちなのか?



最近、子どもの間で、周りの大人や友人に対して「それってあなたの感想ですよね」とか「はい論破」というセリフを言うことが流行っているというニュースを読みました。

それを言われた大人は唖然としてしまう、ということのようです。 



あの人の影響か



テレビ番組やネットで活躍しているとある人のセリフをまねたものであるのでしょうが、その人は子どもの中でも人気があるみたいなので、影響力はあるのでしょう。

まあ、大人が子どもに対して叱ったりなにかを言ったりすることの全てに筋が通っているとは思いませんし、傍から聞いていると、今のは子どもが言っていることの方が正しいと感じるなあ、なんてこともありますが、結局は大人の方が力で押し切っているというような場面にも出くわしますので、議論をするという点においては「それってあなたの感想ですよね」というニュアンスのことを言うのは決して間違いではないかもしれません。



大切なこと



要するに、主張が正しい根拠を出せ、というのは決して悪いことではないと思います。

相手よりも自分の方が正しいんだぞ、ということを主張するのも決してそれ自体が悪いことではありません。 

その一方で、「それってあなたの感想ですよね」とか「はい論破」と言ってしまうことのデメリットを分からないまま使っている子どもは多いと思いますので、そのことについては大人は教えてあげないといけないのではないでしょうか。

つまりは、同じ内容を主張しているようでも言い方によって相手の受け止めが全然違うということであったり、実社会において勝ち負けを明確にする必要は必ずしも良いことではない、しない方がいい場合もある、ということです。 

そしてそれは、周りに与える自身の印象にも影響を与えますし、それも悪い方の影響を与える可能性がありますので、メリットが少ない場合もあるということです。



負けるが勝ち?



これはまさに私の感想ですが、名を捨てて実を取る、方が実は社会的にはうまく生きていく方策なのではないか、相手を立てながら自分の主張を通すのが一番美しいのではないか、と思っています。 



本質論



また、大人が唖然としてしまう理由の一つに、確かに主張が根拠に基づかない、ただの大人の感想にすぎない場合もあると思います。

相手が子どもだからと言って、適当に言いくるめようとしてしまうのは良くなくて、きちんとなぜその主張をしているのかを説明してあげるということが大切なのでしょう。

その上で、その子どものためを思って主張をしているのであれば、その説明をしてあげればいいのではないかと思います。

子どものためを思ってする主張は、それこそただの感想でしかないかもしれませんが、相手のために主張しているという根拠はちゃんとあります。


子どもらしさ


とはいうものの、社会性が未発達な子どもというのは本来、生意気に感じるものなのだろうと思います。

それが生意気なのか、正直なのかは議論の余地はあるでしょうが。 

「何年何月何時何分何秒、地球が何回周った時に言ったんですか」、という言い回しは誰しも子どもの頃に1回くらいは聞いたことがあるのではないでしょうか。

その質問に正確に答えられる人はいませんので、ある種、相手を論破できる質問なのだと思いますが、それを大人になってから言わないのは、その主張が如何に意味がないか、そんな質問をすることで自分への印象が如何に悪くなるか、ということを大人はなんとなく理解しているからです。

ですので、言い回しは時代と共に変わるのかもしれませんが、子どもというのは本来、そういう大人が唖然とするようなことを平気で言うものだというのもまた真実なのかもしれません。

社会性を身に着けていくにつれて、そういう言い回しをすることも減っていく、ということもまたあるのではないかと期待しています。


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1 件のコメント:

  1. 負けるが勝ちができるんだったらセミリタイアしてなかっただろうな

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