組織風土




とある中古自動車の取扱や車検サービスを提供している会社が、わざと車に傷をつけるなどして保険金を過剰請求していたというニュースが話題になっています。

やっていること自体、信じられないことをしているなとさすがに思いますが、どうも組織全体としてそういうことをしていたようで、社内でもこうやって営業成績を稼ぐ方法があるというような社内口コミもあったのではないかと疑ってしまいます。
 
赤信号、みんなで渡れば怖くない、ではないですが、周りもやっているから、どうせばれないから、という誘惑には意外と人間負けますよね。

とある中古車販売や車検実施のサービスを提供している会社で、わざと車に傷をつけるなどして保険金を過剰に請求していた、というニュースが話題になっています。

保険金詐欺とどう違うのかもよくわからないことが横行していたということです。


偉そうには言えないが


まあ、私も赤信号渡りは結構やってしまいます。
 
私も別に人様に偉そうなことを言える清廉潔白な人間ではありませんので、こういうニュースを見聞きするとけしからんという思いがする一方、たたけばホコリが出るであろう私自身の行動について振り返ってドキッとしてしまう、というようなことはあります。
 
白か黒かで、黒は本当にダメなのですけれども、グレーであればまあ理由があれば通るかな、というような思考回路は、私個人の中にはあると思います。
 
また例えば、世間一般的にも、オレオレ詐欺はけしからんというのは常識的な考えとして存在していると思うのですけれども、退職金目当てに金融機関が販売したい商品を積極的に勧誘販売する、というのはグレーゾーンとして許されています。
 
よくよく話を聞いてみると、金融機関は購買者に得をしてほしいから勧誘販売しているのではなくて、それを販売することで金融機関に手数料が多く入るとか、そういうのがあるから勧めているということがあるみたいです。
 
それを詐欺と言ってしまっては元も子もないですし、実際に詐欺ではありませんし、購買者は得をすることだってあるわけなのですが、もしかすると損をする可能性があったり、得できるレベルが小さくなったりするかもしれないのに、組織的には周りもそれをやっているし、なんなら上からそういう指示が来るし、やればむしろほめてもらえるし、ということがあると、当事者としてはやらざるを得ないという心境になっても不思議ではありません。
 
なにかしら自分を正当化できる理由があれば、本来ならやらないかもしれないこともやってしまう、というのは人間の弱さなのでしょうか。
 
もちろん中には常に自分を厳しく律している人もいると思いますし、本来はそうあらなければならないのだと思いますけれども。


板挟みの苦しみ

 

組織の中にいると、組織のメリットを追求するのか、組織外の利害関係者のメリットを追求するのかで板挟みになることもあると思います。
 
先の金融機関の例で言うと、組織を儲けさせるのか、購買者を儲けさせるのか、の板挟みでしょうか。
 
よく言われるのは、組織を儲けさせる方が出世する、購買者を儲けさせようとすると精神的に不衛生になる、ということで、真面目な人ほど葛藤からストレスを抱えてしまうのもあるのかもしれませんね。
 
とはいえ、ストレスで病んでしまうくらいなら組織に従順であれ、というのもかなり乱暴な言葉でしょうし、そんな組織はやめてしまえというのもまた乱暴すぎる第三者の意見なのかもしれません。
 
とはいえ、やっぱりダメなことはダメですから、不正を正当化できる理由にはならないとは思いますが。



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