とある大手製薬会社でも、50歳以上の勤続5年以上の従業員を対象に早期退職者を募集するというニュースを読みました。
管理職クラスは対象外のようですが、退職金の割り増しや再雇用支援などを行なう予定のようです。
営業部隊が結構強い会社という印象を持っているのですが、研究人員よりかは営業人員が特に対象になってくるのでしょうか。
人によっては営業先との強い人間関係を構築している人もいると思うのですが、もちろんそういう人ばかりではないですし、50歳以上となると多くの会社でも多くの人が入社したとされる、バブル期の入社組が特に対象として当てはまるのでしょう。
その世代の人員が多いということは、年功序列の組織文化だったとしても管理職になれない人も多く出るでしょうし、一方で給与は大きくなる層でもありますので、会社としても人件費コスト削減のターゲットにしやすい、というのは間違いないでしょう。
建前と本音
形の上では、「グローバルな成長」や「新規事業の確立・成長」の実現に向けた人材ポートフォリオの見直しを目的とした今回の制度運用のようで、それについて間違っているという気も全くしませんが、対象となっている人はそういう目標実現のためには必要とされない人材なのだなということを明示しているような気もして、少し残酷な気もします。
いや、もちろん、そもそも働いているのかいないのか分からないような、いまいちな人材もいるでしょうから、一概に残酷とも言えないとは思いますが、人間、歳を取ってくると誰しもが新しい能力取得や新しい環境への順応は難しくなってくると思いますので、必要とされたくても必要とされない、という人材も出てきてしまうのかなと思うと、残酷だなと思ってしまいます。
一方で、会社としては、そんなこと関係なく、生き残っていかなければいけませんし、必要とされるなら待遇を上げてでも残すよということでしょうので、仕方がないと言えば仕方がないとは思います。
考えの変化
私も若いころは、働かないのに給料だけは高い高年齢層の方を半ば馬鹿にするというか、自分はなぜこんなに頑張っているのに給料が低いんだという怒りを覚えるというか、そういう心持ちでしたが、歳を取ってくると、なんとなくそういう人も会社には必要なのかなという気もしてきました。
若いころはその人たちも、低いお給料でがむしゃらに働いていたのかもしれませんし、まさに取り返している途中なのかもしれません。
なによりも、長年勤めている人であるからこそ、ある程度安心して仕事を任せることも可能、ということもあると思います。
残念ながら、本当に全く仕事のできなさそうな人もたまにいますけれども。
この10年20年でも世の中は大きく変化していますし、私がさらに歳を重ねるころにはまた大きな変化もしているだろうと思われる中、セミリタイア云々の前に、会社に必要とされている能力を自分が持っていない、というような状況になるということもあり得るかもしれませんね。
そして、それは今の自分は会社に必要とされている、と思っている多くの人に訪れてしまう状況なのかもしれませんので、それが嫌なら社会人になってもずっと能力開発をするとか、その会社になくてはならない人になるとか、努力をし続けないといけないのでしょうね。
仕方がないけれども、厳しい世の中ですね。
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