飼い主から逃げた犬が人を噛んで怪我をさせたなんてニュースを見ましたが、年始の羽田空港での航空機事故の後に、旅行の移動の際にペットを人間同様に扱うことについての賛否の声が出ました。
特に欧米では、ペットを家族の一員として扱う傾向が強く、日本でもよりそのような方向に向かうべきではないかという声が賛成の声だと理解しています。
今回のような事故を想定した場合に、ペットを貨物室で運搬するというのはかわいそうではないかということも影響していると思います。
貨物室がどのような環境か知りませんが、貨物室に乗るペットはかわいそうな気がするなというのも感じますが。
欧米もいろいろ
とはいえ、欧米であっても、航空機内にペットを持ち込んでいる人というのをあまり見た記憶はありませんので、実際問題は客室にペットを持ち込むということは欧米でもされていないのではないかと思っております。
バスや電車であればそうしている人を見たことがありますが、まず大前提としてしっかりと躾がされているということがあると思いますし、あまりにも大型の犬を公共交通機関に乗せることについて、支持をする声ばかりかというとそんなこともないという印象です。
やはりいくら訓練されていたとしても、いい言葉づかいではありませんが犬は犬ですし、いつ何時、暴れだすかもわからない中で、公共交通機関には体の弱い人や子どもなんかも乗っていて、場合によってはかなり危険というのがあると思います。
実際に乗ってきた飼い主と犬を排除しようとまではならないものの、あいつは常識がないな、というようなことを周りの知らない人から私が小声で言われるという経験をしたことがありますし、何事もバランスと言えばバランスなのだと思います。
カフェなんかで、ペットフレンドリーなカフェやレストランが日本と比べて多いか少ないか、で言えば、圧倒的に欧米は多いと言えると思っておりますが、であるから全ての面でペットが人間同様レベルの扱いを受けているかと言われれば、そうではないと思っています。
旅行に行く際などに利用できる、ペット用のホテルなどの環境が欧米の方が整っているのかなと思うことはありますが、それはあくまでも想定でして実態は良く分かりません。
ペットは家族か
そんな私は、大人になってからペットを飼った経験がありませんが、ペットを家族の一員として扱ってほしいという思い自体は理解できます。
特に、長い間一緒に時間を共にして可愛がったペットというのは、それだけ愛着もあるでしょうし、他人から見ればただの動物ではありますが、自分から見れば相棒、友人、家族、そういう言葉で表すことのできる対象となっていても何ら不思議ではありません。
最近でも能登の震災で、買っていたペットがいなくなり、いつか戻ってくるかもと元々住んでいた場所に居続けた方が、事故でお亡くなりになった、その後ペットは別のところで見つかった、といったニュースを目にしましたが、結果としては不幸以外何物でもないのですが、ペットは帰ってくると信じて待ち続けた飼い主の方を思うと、より悲しく感じられました。
もしもの場合に、けがをして、あるいはおなかをすかせて帰ってくるかもしれないペットのことを考えると、その場所に居続けなければならないという風に思ったでしょうし、またペットが帰ってきてくれることを強く願っていたからこそそのような行動に出たのだと想像します。
そう考えると、ただただ悲しいニュースです。
実際問題として、動物の場合はアレルギーを持っている人の問題もありますから、例え家族の一員として扱いましょう、例えば公共交通機関に乗ることも不通と捉えましょう、ということになったとしても、実際には結構社会的に問題になることはあるだろうと思います。
ケースとしてはそんなに多くはないのかもしれませんが、アレルギーの話は下手をしたら命にかかわる問題になりかねませんし、何をどこまで配慮するのかというのはなかなか解決しない問題ではないかと感じます。
欧米のバスや電車であるような、ペットを持ち込むことの安全性の問題も議論は必要かもしれませんし、躾がちゃんとされているかどうか、というのもそもそもの問題になりえるでしょう。
色々な主張があることはいいことですし、議論がされること自体は何ら悪いことではないと思いますので、もしも今後この話題が熱を帯びるようになったとしても、関わる皆が寛容な態度で意見を交換するということは社会として必要だと思います。
なんだかんだで、まずは人間優先という形になるのはある程度仕方がないとは思いますが、どのようなメリットを誰が享受するのか、どのようなリスクを誰が負うのか、という視点でオープンに議論をすればいいのかなと感じます。


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