新制度に驚くセミリタイア志願者




ある日本企業が海外に赴任せずに、リモート勤務で海外現地法人の業務に従事できる制度を導入するようです。

 

海外の人が日本法人の業務に従事する、日本の人が海外法人の業務に従事する、ということが可能になるので、多様な働き方の一つとして、ということらしいです。

 

子育てや介護の事情があるので、海外転勤できない人を活用するための方策でもあるようです。


私はこの制度の詳細は知りませんので、あくまでもただの個人的な感覚の話です。

 

実際に運用されてみないことには、これがうまく運用されるのかどうかというのは分かりませんが、結構危険な試みでもあると私は思っています。


もちろん、考えられた上での制度でしょうから、私の懸念は杞憂の可能性も高いでしょが。



時差はでかい

 


まず一つは時差の問題です。

 

時差が少なければ問題はそこまで大きくならないとは思いますが、時差がありすぎる場合、コミュニケーションを取るのに時間がかかります。

 

場合によっては早朝とか深夜にメールを確認、発信しなければいけないこともあると思います。

 

メールのやり取りだけではなく、会議が開催される場合はどうするのでしょうか?

 

もちろん人それぞれでしょうし、私がそれは嫌だというだけかもしれませんが、そういうのが頻発すると結構、体の負担になります。

 

私の場合、日本と欧州と米国をまたいだ会議に参加することがあり、その際に日本の深夜に会議に出ることがあります。

 

断ってしまえばいいよね、という意見もその通りかもしれませんが、日本から私しか出ない会議の場合、そして私の意見も求められる場合は出席するしかありません。

 

もっというなれば、そういう3拠点で会議をする場合は誰かがババを引くのです。

 

しかしながら、結構つらいですよ?

 

私の場合は日中は日本国内の人と働きますが、周りの人は、深夜に会議があるとか知りませんよ、という態度が当たり前ですし、それは当然です。


また、現地法人の仕事だけをやるのでしょうか?


ある国にいるならその国に法人の仕事もやらせよう、となりがちですが、それはないのでしょうか。



 コミュニケーションそのもの



次に、コミュニケーションの深さ、現地への理解の問題です。

 

なんだかんだで仕事は人間関係で回ります。

 

現地にいて顔を合わせないでいても仕事をある程度回すことは可能ですが、それでは現地でどういうことが起きているのか、というところまではやはり理解しにくいのです。

 

もちろん、正論や論理ばかりで仕事が回るのであればそれも可能かもしれませんが、実際問題そういうことはありませんし、現地のことが分からないままであれこれ言われたら、誰だって嫌ではないでしょうか?

 

いわゆる経営戦略部とかに対して、あるいは企画部門の人に対して、あいつらは机の上だけで考えている、とか、文句言う人多いですよね?

 

同じ国内だってそういうことがどうしても起きるのです。

 

現地にいないと、その現地の内情はやはりわかりにくくなりがちです。

 

その状態で仕事をしてもなかなかうまくいかないのではないかと思います。


オンライン環境が整備されても、オンラインだけで人間関係わつくるのは簡単ではないですよ。



仕事の質

 


最後に、これは現地への理解ともつながるのですが、現地に行かずに現地の仕事をする、ということができる仕事って、すごく定型的な仕事でしかないのではないか、と思うのです。

 

ITサポート部門をインドに置く、という例が分かりやすいかもしれません。


電話やメールだけで事足りる類の仕事です。

 

言い方が悪いかもしれませんが、それはあくまもでサポートであって、問題解決であって、いわゆる創造性のある、課題解決の業務ではありません。


めちゃくちゃ重要なんですけどね。

 

多様な働き方って、優秀な人材をつなぎとめるための方策でもあると思うのですが、定型業務って優秀な人材にやらせる業務ではないですよね?

 

はたして、対象になってくるような業務がどこまであって、それはこの仕組みを使ってまでやることなのかどうか、あまり見えてこない気がします。

 

まあ、なによりも、海外転勤は現地に行くことに一つの意味合いがあるのだから、それをなくさないでよ、という個人的な勝手な感情もありますけれどもね。


というか、最後のが一番かも笑


 


にほんブログ村 サラリーマン日記ブログへ  にほんブログ村 ライフスタイルブログ セミリタイア生活へ

0 件のコメント:

コメントを投稿